バイクを購入したいと思ったとき、やはり購入資金の問題は大きいです。バイクは自動車と比べて中古車でもあまり値下がりしないので、新車でも中古車でも、人気のものではかなり高額になります。
高額なバイクを一括で買おうとするのはなかなかハードルが高いです。そんな時に役に立つのがバイクローンです。
ここでは、バイクローンの中でもよくバイクショップで取り扱われている全日信販のバイクローンについて解説します。
全日信販とは信販会社の1つです。商品やサービスを先に消費者に販売し、代金は信販会社が建て替えます。
この立て替えてくれた代金を消費者が後から分割で信販会社に返済していくのが、信販会社の仕組みです。全日信販は、信販会社の中でも大手で、多くのバイクショップで扱われています。
そのため、バイク購入の際に利用する人も多いバイクローンです。
しかし、全日信販には厳密に言うと「バイクローン」というのはありません。
全日信販のローンでバイクを購入する際には、「目的ローンを利用します。使用用途は限定されていないので、バイクの購入に使っても問題ありません。
全日信販の目的ローンは、満20歳以上の方なら誰でも融資を申し込むことができるローンです。
目的ローンとありますが、目的が限定されているわけではなく、事業資金以外であれば何の目的に使ってもいいローンです。
融資額は10万円〜300万円まで、1万円単位で申し込むことができます。金利は実質年率8.4%〜16.8%で、融資額が100万円を超えると実質年率8.4%〜13.8%になります。
元利均等毎月返済なので、毎月一定金額で返済をして行くことができ、分割払いの返済回数は6回から84回まで選べます。
しかし、融資額によって分割払いの回数設定は制限があり、30万円までは36回、31万円〜100万円までは60回払い、101万円〜300万円までは84回払いとなっています。
保証人や担保もいらないので、申し込みしやすいローンです。
バイクローンを組むときには、どうしても高額のローンを組む必要があります。そうなると気になってくるのが、金利の問題です。
高価なバイクは100万円を超える事が珍しくないですし、金利はできるだけ抑えたいものです。全日信販のローンは、金利は比較的安いと言われています。
しかし、このメリットも、今はカードローンでかなり低金利のものがあるので、それほど大きなメリットとは言えません。
全日信販の目的ローンは、比較的審査が緩いローンと言われています。
とはいえ、バイクは高額な買い物になりますので、あまりにも高額なローンを学生や収入の少ない方が組もうとしても、なかなか審査が通らないでしょう。
また、審査のスピードも速いとはいえ、カードローンなどの即日融資できるものに比べればどうしても遅いと言えます。
バイクの価格は鮮度が命ですので、ローンの審査を待っている間に、現金で一括購入できるお客さんが他にいたら、バイクショップとしてはそちらを優先してしまうという事もあります。
バイクローンを利用して欲しいバイクを買えるかどうかというのは、100%確実とは言えないのが現実です。
また、全日信販でバイクローンを組む時にどうしても気になるデメリットが、買ったバイクの所有権が自分のものにならない事です。
バイクを購入する時にバイクローンを利用すると、所有権はバイクショップか全日信販のものになります。ローンを完済するまで所有権が自分のものになることはありません。
これは大きなデメリットと言えます。
バイクを購入しても所有権が自分のものにならないという事は、新しいバイクに買い替えたいと思って下取りに出すこともできないし、バイクが必要なくなったからといって、簡単に売ることもできません。
事故などの何らかの事情があってバイクを廃車にする際も、所有権が自分に無いと、手続きは非常に面倒になります。
バイクローンを組んだときの名義の問題は、金利が安いというメリットに比べて、はるかに大きなデメリットと言えます。
ローン返済中にバイクを下取りに出す場合は必ず販売店や全日信販に承諾を得なくてはいけませんが、もしも所有権の問題をクリアしてローン返済中にバイクを売る事になった場合も、査定による買取価格がローン残高を下回っていた場合は、結局ローンが残ってしまう事になります。
どれだけ長い間ローンを支払っていたとしても、バイクローンを完済するまでは名義は自分のものになりません。
バイクローンを完済したところで、完済証明書を発行してもらうことができて、バイクの所有権もようやく自分のものになります。
ただ、ごくまれにローンを完済しているにもかかわらず、所有権が自分に移転しないといったことがあります。
この場合、自分でローン完済証明書を手に入れて、所有権放棄の手続きをバイクショップか信販会社に取ってもらわないといけません。
所有権が自分に無いという事は様々な場面でトラブルに発展する事も多く、できればせっかく買った自分のバイクは、最初から自分で所有権を持っておくのが一番です。
しかし、メーカーのバイクローンや信販会社のバイクローンを利用すると、どうしても返済が完了するまで所有権は自分のものになりません。それを避けるためには、カードローンの利用がおすすめです。
全日信販のローンは、バイクを買うためのお金を貸してくれますが、カードローンは先にお金を借りて、そのお金を何に使ってもいいという違いがあります。
そのため、バイクを購入する時に使うお金がカードローンのものであっても、バイクショップから見ればあなたのお金になるので、最初から所有権が自分のものになります。
全日信販のローンに比べて金利もそれほど変わらないカードローンもありますし、バイクローンを組むなら、最初から所有権が自分のものになるカードローンの利用を考えるほうがメリットが大きいかもしれません。
全日信販の目的ローンは、事業目的以外であればどんな用途に使っても構わないので、バイクのカスタムやパーツなどに使う事も可能です。
バイクの購入時にカスタムする場合、車両代とカスタム代を同時にローンを組むことは特に問題ないと言えます。
しかし、バイク本体を購入する時に全日信販のローンを利用して、後からカスタムしたい場合、追加融資となる可能性があり、審査が通りにくくなってしまう可能性もあります。
全日信販には目的ローン以外に「カードローンA」というものがありますが、実質年率6.96%〜18.00%と、目的ローンより若干金利が高めです。
支払いコースも、1万円、2万円。5万円などと金額別に分かれており、自由度が低いです。返済期間も最大2年ごとの契約更新があるので、その他の低金利のカードローンに比べたら使いづらいかもしれません。
追加で後からバイクのカスタムやパーツの購入などでお金が必要な場合を考えて、低金利のカードローンを作っておくのは一つの手です。
バイク本体は全日信販のローンを利用しても、後から自分で色々とカスタマイズする場合は、審査が通りやすいカードローンを利用すれば、毎月の支払金額も抑えることができるので、メリットが大きい手段です。